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開発・導入実績一覧

テレビ局の営業放送システムのリニューアル

2019.10.29

SES事業

営業放送システムとは、民間放送局で使用される基幹業務系システムで、民放局が放送するための番組や、コマーシャルメッセージ・売上管理などを一元的に管理するシステムのことです。
テレビ業界のシステム構築の経験は当社も初めてでありましたが、売上管理や経理関連の開発経験に加えて、IBM i(AS/400)シリーズの開発実績があったことから、営放システムの再構築案件に携わることができました。

再構築以前のシステムはAS400で開発していた経緯で旧来の情報端末で運用されていました。
しかし、CM契約の多様化が進み番組編成の柔軟性が求められる中で、一度に扱う情報量が多くなっていました。
そこで2011年にアナログから地上デジタル放送への完全移行を見据えて、それまでの表現力の乏しい情報端末や印刷物を多用する運用をも見直し業務改善を図ることになりました。

システム開発にあたり「操作画面に多くの情報を表現する」ためWEBブラウザー上で動くUIツールを取り入れ、エントリー用PCでも充分なパフォーマンスが出せるようにしてコスト削減を図りました。
また画面機能の構築では、業務や機能に応じたテンプレートを事前に準備することで画面レイアウトや遷移の標準化を実現し、品質の安定化をはかることができました。
帳票についても紙媒体でなくPDF出力を可能にしたツールを導入して、ペーパーレス化を実現しました。
これらの周辺のツールを最大限に活かしながらシステムの再構築に取組みました。

営放システム再構築に携わったことで、民放の営業業務や番組編成業務をはじめ経理業務の知識や系列局・関連会社の業務知識を得ることができました。
この経験が基になり、「地上デジタル放送への切り替え」、 「地上放送とBS放送の営放システム統合」、「BSの4K放送対応」にも携わることができました。

今回のプロジェクトはお客様が主体となってプロジェクトを進めていますが、私たちも業務改善に向けて、設計の上流から参画し、多くの業務システムの機能や動きを知ることが出来ました。
華やかな放送という業界ですが、基幹業務の全容は一般の企業と大きく変わるものではなく、ひとつのシステム開発をやり切ったことで、他の様々な業務システムにも立ち向かえる自信が持てるようになました。